あしすと訪問リハビリ鍼灸マッサージ院

舌苔の取り方は?適切な除去方法や原因について教えます

舌苔(ぜったい)とは、舌の上に広がる白っぽい苔のようなものを言います。

これは、食べ物のカスや口の中の古い細胞、唾液成分、細菌や微生物などの集合体。

舌苔自体は病気ではありませんが、口臭や誤嚥性肺炎の原因になるため、適度に取り除くことをおススメします。

今回は、舌苔の適切な除去方法や原因についてご紹介します。

 

 

舌苔とは?

舌苔(ぜったい)とは、舌の上に食べ物のカスや口の中の古い細胞、唾液成分、細菌や微生物などが集まって苔状になったものです。

舌苔自体は病気ではなく、健康な人でも付着します。

薄く付着している分には問題ないのですが、舌苔が分厚くなってきたら口臭等の原因になるため、舌のお掃除を行いましょう。

 

舌苔の原因は?

舌苔はなぜ発生するのでしょうか。舌苔が溜まる原因についてお話します。

 

原因①清掃不良

口の中のお掃除を怠けると舌苔が溜まりやすくなります。

食事後は必ず清掃しましょう。清掃するのが難しい場合は、お茶やお水で口をゆすぐだけでも効果的ですよ。

 

原因②唾液の分泌量の低下

唾液には口の中の食べカスを洗い流したり細菌の増殖を抑えたりする作用があります。

そのため、唾液の分泌が滞ることによって口の中の衛生環境が悪くなり、舌苔が溜まりやすい状態になります。

唾液の分泌量が低下する原因は以下の通りです

 

乾燥

口の中が乾燥すると唾液の分泌が滞り、舌苔が溜まりやすくなります。

口の中が乾燥する最大の原因は口呼吸。

鼻が詰まり、口呼吸が続くと舌苔がつきやすくなってしまうので、早めに耳鼻科で治療しましょう。

 

噛む力の低下

唾液は絶えず分泌されていますが、特に食事中は噛むという運動によって「咀嚼‐唾液反射」が起こり、唾液の分泌量が増えます。

しっかり噛むことによって、唾液腺からどんどん唾液が分泌されるのです。

しっかり噛むことができなくなると唾液の分泌量が低下し、舌苔が溜まりやすくなってしまいます。

 

舌運動の不活発化

舌の運動が活発でないと、唾液の分泌量が低下します。

会話をする機会が減り、口を動かすことがなくなると、舌の運動能力が低下していきます。

舌の運動能力が低下すると、唾液の分泌量が減るだけではなく、「落ちベロ」になって睡眠時無呼吸症候群やいびきの原因にも。

舌をグルグル回したり、前後に動かしたりする舌の運動は、唾液の分泌促進に大変効果的です。

 

全身疾患や薬の影響

疾患によっては、唾液の分泌量が減るものや、飲んでいる薬によっては口が乾く、唾液が上手く出なくなるといった副作用が出るものがあります。

抗生剤やステロイド剤の長期服用により、口の中の常在菌が変化し、舌苔を発生させる場合もあるのです。

 

原因③舌の形や舌の位置

「溝状舌(こうじょうぜつ)」といって溝が舌にある場合、舌が凸凹しているため、ツルンとした舌よりも舌苔が溜まりやすくなります。

さらに、反対咬合(受け口)の人の場合は、舌の位置が通常よりも低く、上顎と触れ合わないため舌に汚れが付きやすい状態にあります。

このように、舌の形や舌の位置によって、舌苔の溜まりやすさに差が出るのです。

 

舌苔の取り方は?

舌苔の適切な除去方法を知って、口の中の衛生環境を整えましょう。

舌苔の取り方のポイントは以下の通りです。

 

舌用ブラシを使ってお掃除を

歯ブラシを使ってもいいのですが、舌用ブラシを使用することをおススメします。

歯ブラシだと舌を掃除するには刺激が強く、傷つきやすいからです。

もし歯ブラシを使う場合は、毛先の柔らかいものを選ぶようにしましょう。

 

鏡を見ながら、舌用ブラシを奥から前方へ優しく動かし、舌苔をかき出します。

この時、逆方向に動かしてしまうと、細菌の塊を飲み込んでしまうことになるので気をつけましょう。

そして、舌は非常にデリケート。

ゴシゴシとこするのではなく、なでるように優しくかき出します。

ゴシゴシとこすってしまうと、舌の粘膜を傷つけたり味覚を感じる細胞(味蕾)を壊してしまったりするので、注意が必要です。

 

そして、舌磨きは一日1回、朝磨くようにしましょう。

舌はデリケートなので一日1回以上磨くと傷つけてしまいますし、口の中に一番細菌が繁殖している起床時に磨くのが効果的だからです。

 

さらに、舌苔は舌の中央から奥の部分に付着しやすくなっています。

そのため、奥まで磨こうとすると「おえっ」と吐きそうになることがあります。

これを嘔吐反射と言いますが、この反射を起こさないために、できるだけ舌を前に出して磨くようにしましょう。

 

まとめ:適切な舌磨きで健康に

 

口の中の衛生環境を保つことは、全身の健康維持につながる、大切なセルフケアです。

歯磨きだけでなく舌磨きも行って、口の中の衛生環境を整えましょう。

 

舌苔は口臭の原因になるだけでなく、高齢者や免疫力が低下した方にとっては誤嚥性肺炎の原因にもなります。

寝たきりの方を介護する方や介護職の方は、舌苔が溜まりやすくなる原因や適切な除去方法を知り、日々の介護に役立ててください。

今回の内容が参考になれば幸いです。

あしすと鍼灸マッサージ院では、介護やリハビリに役立つ情報をブログでもお届けしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。